ohanano.jpについて
大原野とは
大原野は京都西山、洛西エリアにあります。西京区(京都市の南西の端)に位置し、東は向日市、南は長岡京市に隣接し、西は山が連なり、大阪府高槻市につながっています。電車が通らず、京都の中でも閑静な地域で、古い歴史、豊かな自然、季節の農産物などに恵まれています。大原野はあまり知られていないため、名前が似ている左京区の大原と間違えられることも多いです。
oharano.jpとは
“oharano.jp” は、大原野在住のブラザトン・ダンカンと俣野麻子の夫婦が立ち上げました。本サイトは、大原野とその周辺地域の情報を日本語と英語のバイリンガルで発信する媒体です。
「EXPLORE」では、点在する大原野の魅力をマップと連動させて紹介し、「ROUTES」では、大原野に関わる人がそれぞれの切り口でおすすめのコースを案内します。
少しずつコンテンツを増やし、長きにわたって役に立つプラットフォームになることを目指しています。企画からデザイン、取材、執筆、翻訳に至るまで、基本的に二人で進めていますが、今後、コミュニティーが広がっていくことを願っています。
ウェブサイトのプログラミングや写真撮影の一部は、プロの方にお願いしています。下記のみなさまにご支援いただいたおかげで、本サイトを立ち上げることができました。
サポーター(順不同、敬称略)
本活動は、西京区地域力サポート事業の補助を受けています。
運営団体:ひらけ!大原野
メンバーのプロフィール
ブラザトン・ダンカン:オーストラリア出身で、2001年より日本在住。大学でビジュアルコミュニケーションを学ぶ。GRAPHIC DESIGNER + THINKER + WRITERとして活動。デザインの仕事のほか、芸大でデザインや編集を教えている。日本タイポグラフィ協会理事。
俣野麻子:フリーランス翻訳者(日本語⇔英語)、英語講師。海外の人にも大原野を案内したいと思い、京都市認定通訳ガイドの資格も取得。
oharano.jpができるまで
テキスト:尾角朋子
2021年、京都市内の文章講座で10年ほど前に知り合った麻子さんから「大原野を紹介するホームページを立ち上げるので、文章を書いてもらえるかな」と相談の連絡がありました。そこで、ダンカン・麻子夫婦が住む大原野の自宅に向かい、サイトを立ち上げるまでの経緯などを取材しました。
開設までの経緯
現在、大原野の古民家で暮らす二人は以前、大阪で暮らしていましたが、ある休日に初めて大原野を訪れたことをきっかけに、2013年12月から住むことになりました。
麻子:「初めて来た場所だったのですが、何気ない、のどかな景色に心が和みました。そして、目的地だった花の寺からの帰り道に、ふとダンカンに『こういうところに住めたら良いなあ』と自然に出てきた言葉で話しかけていました」
と、最初にこの地に足を踏み入れたときのことを振り返ります。
ダンカンは、デザイナーとして大阪や神戸でアートを紹介するフリーペーパーを制作していました。いまは関西圏の大学でデザインや編集を教えています。麻子は移住した当初、翻訳会社に勤めていましたが、大原野で過ごす時間を大切にしたいことから、現在はフリーランスで翻訳の仕事をしています。
麻子:「散歩したり窓から外を眺めたりして、毎日のようにここに住んで良かったと思います。私たちを訪ねに来た友達に近所を案内するとよく『良いところだね』と言って気に入って帰ってくれます。この体験がもととなり、ダンカンと二人だけで良いところだなと話すのではなく、より多くの人に大原野の良さを味わってほしいと思うようになりました。ここで生まれ育った方には当たり前になっている風景も、移住してきたからこそ感じる良さがあります」
そこで、二人は本業の傍ら、自分たちのスキルを生かして『ひらけ!大原野』というフリーペーパーで、2015〜2017年に大原野の魅力を発信することにしました。
ここでは、景色のみならず大原野で暮らす人も紹介。例えば、無人販売所で野菜を販売する人や、古木が立つ近所の公園を管理する人などを取り上げました。
麻子:「実際の旅のように、場所の魅力は人との出会いでも広がります。ちょうど引っ越してきたのが年末だったので、隣の家の方がお餅つきに誘ってくれました。大阪で暮らしていた時にはない人との距離に温かさを覚えました。日々の暮らしの中にある人とのつながりのおかげで、この場所がかけがえのないものになっています。なので、oharano.jpでも大原野の景色だけではなく、人の魅力も伝えたいです。大原野を訪れる方々がただ表面的に訪れるのではなく、私たちのように地元の方々と交流し、ここの良さを体験してもらえればと思います」
数年続いたフリーペーパーも次の段階へと向かっていきます。
ダンカン:「最初は、地図をベースにしたフリーペーパーを作っていました。紙は紙の良さがありますが、次第に、フリーペーパーが届くことのない海外の人にも届くようにしたいと思うようになりました。フリーペーパーも日本語と英語のバイリンガルでしていましたが、英語で読む人に届いていたかも分からないので。ウェブだといつでも誰でも世界中からアクセスできます」
こうして、フリーペーパーを発展させるべく、サイト開設の準備が進められていきました。
ビジョン
二人が体験してきた大原野や、交流してきた地域の人を紹介したい。そんな思いが本サイトにはあります。
麻子:「今の大原野があるのは、これまでずっとここで暮らしてきた人たちによって育まれてきたものがあるからで、それをリスペクトすることが第一です。oharano.jpを通じて、人と人との出会いが生まれたらうれしいです」
ダンカン:「多くの人が押し寄せる観光地にしたいわけではありません。自分たちが本当に良いと思うものを発信したいです。そして、それに反応する人々に来てもらえればと思います。『ちょっと大原野に行ってみようかな』という気持ちになり、実際に訪れて大原野で豊かな時間を過ごしてもらうきっかけを作りたいです。世の中には、きっと私たちみたいに大原野が好きな人がいるはずです」
ダンカンと麻子が大原野の大ファンになったように、oharano.jpでは大原野のファンを増やす試みを展開していきます。
尾角朋子プロフィール
東京生まれ、京都育ち。大学卒業後、主に編集関連の仕事に従事。